OECD(経済協力開発機構)の統計によると、日本人はノルウェー人より年間で300時間長く働いているそうです。8時間労働でほぼ40日分に相当します。
有給休暇の取得日数はノルウェー人の平均は年26日、日本人は10日ほど。
”世界幸せ指数”調査では、ノルウェーは世界で第3位、日本は81位・・・。
しかしながらノルウェーを含む北欧諸国の労働生産性は世界でもトップクラスです。
更に 2012年5月8日、セーブ・ザ・チルドレンの調査で、ノルウェーは「世界で一番お母さんに優しい国」に選ばれました。
今回のサロンでは、ご自身の会社でワークライフバランスのコーチング等を手掛けており、ライフスタイル・スカンジナビア・アカデミーのCEOでもあるトゥロンさんをお招きします。ノルウェー人の働き方から、幸せになるためのヒントを教えていただきます。
講演では、典型的な働くノルウェー人の1日と1週間、彼らがいかに仕事とプライベートを両立させているか、そしてどのように短い労働時間で大きな生産性を上げているかをお話いただく予定です。
また、女性の政治と仕事への参画など、”ワークライフバランス”を可能にする背景についても言及されます。
ノルウェーと日本の比較をしながら、日本人がより良い”ワークライフバランス”を得るためには何ができるか、何をすべきなのか、理想的なライフスタイルとは何かを、ご一緒に考えてみませんか?
両国の現況をよく知るトゥロンさんだからこそ伝えられる、その視点に注目です。
講演はノルウェー語ですが通訳をしますので、初心者の方も安心してご参加ください。
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ノルウェー夢ネット が主催する イベント 第55回「ノルウェーはこんなにおいしい!~"北欧のおいしい時間"森百合子さんを迎えて~」が開催されます。このサロンは、ノルウェーについての様々なトピックを取り上げることにより、日本の皆様に広くノルウェーを知っていただくことを目的として2ヶ月に一度開催されています。
今回は、ゲスト講師に数々の北欧書籍を手がけている森百合子さんを迎え、サロン史上待望のテーマ、ノルウェーの食事情について熱く語っていただきます。本には書けなかった裏話やとっておきの情報もお話しくださるそうですので、ぜひこの機会をお見逃しなく。
例えばこんなトピックスについて語られます…
・ノルウェー名物、ノルウェーならではの味
・世界から注目されるオスロのカフェ
・ノルウェー人の日常の食卓
・クリスマス料理や季節のメニュー
・食卓を彩るノルウェーのヴィンテージ器たち
・ノルウェーに行ったら手に入れたい味のおみやげ
ノルウェー旅行を計画中の方、旅先で食を充実させたい方、ノルウェーや北欧の食文化に興味がある方におすすめの内容です。 当日は、書籍の販売も予定しています。
ノルウェー語ワンポイントレッスンは、「カフェでの会話」です。
多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
森 百合子さん … フィンランドの生活や文化について紹介するサイト「プロジェクト・フィンランド」(フィンランド大使館開設)の日本語版編集/ライティングを担当。
その他、スウェーデン大使館投資部のニュースレター制作など北欧に関する執筆も多数。2010年9月には北欧の食を紹介する「北欧のおいしい話」、今年3月に「北欧のおいしい時間」を出版。
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2012年1月30日は、フィン・ユールの100回目の誕生日にあたります。デンマーク出身の建築家でありながら家具の分野で世界的な地位を築き、そのデザインは、デビューから75年を経た現在も色褪せることのない魅力を放ち続けています。
本展では、既成概念にとらわれない特異な存在としての彼の作品と世界観を建築からプロダクト、インテリアと多岐にわたる業績をとおして紹介します。会場では現在製造されている作品、および今後復刻される作品のプロトタイプ、自身が描いたスケッチや図面(複写)など、貴重な資料とあわせて展示します。また、東海大学芸術工学研究科によるフィン・ユール邸の実測研究を発表するほか、彼の名を世界に広めた、ニューヨーク国連 本部「信託統治理事会会議場」に関する展示も行います。さらに、生誕100年を記念して実施される同会議場の全面改修について、フィン・ユール作品と共に議場を構成する新たな家具デザインを手掛けるデンマークの精鋭 Kasper Salto&Thomas Sigsgaard(※)の作品も紹介します。
フィン・ユール…1912年コペンハーゲン生まれ。1934年にデンマーク王立芸術アカデミーを卒業。1935年建築家のヴィヘルム・ラオリッツェンの事務所に勤務。1945年独立し事務所を構える。ペリカンチェア(1940年)、ポエト(1941年)、イージーチェア No.45(1945年)、チーフティンチェア(1949年)、アームチェアNo.48(1948年)アームチェアNV-44(1944年)など代表作は、稀少価値が高く、幻の椅子と呼ばれるものもある。
【関連イベント】
□ Finn Juhl 生誕100周年記念展トークショー
2012年1月29(日)、2月3日(金)
□ フィン・ユール生誕100年 ~暮らしの中のフィン・ユールプロダクト~
2012年1月12日(木)~3月27日(火) OZONE5階 ノルディックフォルム
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ノルウェー夢ネット が主催する イベント 第54回「ノルウェーと日本で勉強すること~留学生シノーベさんに聞く~」が開催されます。このサロンは、ノルウェーについての様々なトピックを取り上げることにより、日本の皆様に広くノルウェーを知っていただくことを目的として2ヶ月に一度開催されています。
2012年最初のサロンは、フレッシュなゲスト講師、ベルゲン大学で日本語と文化を学んでいるシノーベ・ニーハイム(Synnøve Nyheim)さんを迎え以下のトピックについてのトークを繰り広げます。
・ノルウェーで日本語を勉強すること
・日本に抱いていた期待
・慶応大学での体験・・・驚き、問題、満たされた期待など
・ノルウェーと日本で勉強する上で似ている点と違う点
・日本での滞在について
ノルウェーへの留学のご計画がある方にはもちろん、ノルウェーと日本の、文化や人々の気質の違いにご興味をお持ちの方にも、幅広くお勧めの内容です。シノーベさんの講演はノルウェー語の行われますが、日本語通訳を行う為、ノルウェー語の知識がなくても問題ありません。ノルウェー語ワンポイントレッスンは、「学生同士の会話」です。みなさまからのご応募をお待ちしています。
講師: 青木順子(ノルウェー語翻訳・講師 ノルウェー夢ネット代表)
ゲスト講師 Synnøve Nyheim(シノーベ・ニーハイム)さん
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主催: ノルウェー夢ネット http://www.norway-yumenet.com
後援: フィンツアー http://www.nordic.co.jp
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ロヴァニエミは秋も深まり、氷点下の朝も増えてきました。オーロラもぼちぼち見え始める時期です。
日本の秋はいかがでしょうか。
さて今回は、フィンランドでの赤ちゃんまわりのデザインの話を。
ベビーグッズというと、それだけで売り場ができるくらいたくさんの商品があって、実際に使うつもりの目で
見始めると、その世界を全然知らなかったなと驚かされます。この驚きは妊婦時代にすでに始まっていて、
友人から送ってもらったお下がりのマタニティウェアの一つ、ジーパンはウェストが下腹の部分から腹巻状に
なって、ジッパーがダミーだったりして、一体どうなっているのか、まじまじと調べたものです。
ベビーグッズの中で私が毎日使って、お世話になっているものの一つ、哺乳瓶。買うときは何を基準に選べば
良いのかわからないものですが、使ってみると、「この機能があって良かった!」と思えるデザインがあるもの
です。それは何かというと‥
赤ちゃんを育てていてわかったことは、『母親は片手しか使えないことが多い』ということ。
うちは母乳とミルクの混合ですが、最初に母乳をあげたあと、抱きかかえてげっぷをさせて、一息ついたらさらに
パック入りのミルクを温めて与えていました。飲ませてすぐに寝かせると吐いてしまうので、母乳のあと一旦寝かせる
わけに行かず、ミルクを用意している間、左手は赤ん坊を抱えたまま。じたばたする赤ん坊を抱えつつ、パックから
哺乳瓶にミルクを注ぎ、ふた+乳首をしめて、湯せんであたためて‥‥という作業を右手のみで行います。
その時にとっても便利だったのが、写真の円で囲んだ部分の突起です。
片手でふたを閉めるときに、哺乳瓶のボディを握って、親指でこの突起をとっかかりにふたを閉めることができるのです。
おぉ!目立たないけどすごく便利!
この哺乳瓶はボディ、ふた+乳首の3パーツのみのとってもシンプルなものですが、このシンプルさが実はとても大事で、
毎日洗っては沸騰消毒するのにも、かさばらず重宝。
他にもう一つ、コリック(夕方火がついたように泣くこと)予防できるという発明が売りの哺乳瓶も買ったのですが、
こちらはNG。
(写真右下の底の部分には、さらにシリコンの部品がはまっています)
そもそもうちの子はあまり泣かないのでコリックに悩まされることもなく、その効果がわからない上、ミルクを湯せんで
温めていたらジョイント部分からミルクが漏れてくるわ、温まるのに時間がかかるわ(電子レンジで温めるのが前提
なのかも。でもレンジは使いたくなかった)、飲ませようと傾けると熱いお湯が出てきて危ないわ、パーツが多くて洗い
にくいわ、形はかわいいのになんだか全然便利じゃない。さらにこれを片手で組み立てるなんて問題外でした。
卒乳するまで、何百回と洗っては煮沸消毒する哺乳瓶。デザイナーは何とか新しい機能をもりこみさらに便利にしたいと
願うのでしょうが、少ない部品、洗いやすい形、片手で組み立てられる工夫のあるこの哺乳瓶をこえるデザインは、
なかなか出てこないのではないでしょうか。
そして、もう一つのベビーグッズ、乳母車。
乳母車って、日本ではあまり使われていない、ですよね?日本でどのくらいの値段なのかと調べたことがあるのですが、
日本ではバギーが主流で、使用できる期間が短い上、場所をとる乳母車はあまり売られていないようです。
フィンランドではこの乳母車は必需品。私たちが使い始めたのは、なんと生後2週間から、真冬の二月に、
マイナス15度の寒さの中でです!!
フィンランドでは、新生児の間から、赤ちゃんを乳母車に入れて外で数時間寝させる習慣があり、そうすると
よく寝るし新鮮な空気を吸えるので身体にも良いといわれています。
日本の育児本には、生後すぐの赤ちゃんを外で眠らせる、なんて書いてありませんから私は反対したのですが、
私以外の全員、こちらに住んでいる日本人の先輩ママも外に出すことに賛成で、結局初日は10分だけ、ということで
やってみることに。
ということで、笑えるくらいの重ね着をさせます。目だし帽、ならぬ顔出し帽?をかぶせて、ニットの帽子、ウールの
セーターにズボン、手袋に靴下、綿入りの防寒着を着せて、いざ外へ!
私の心配をよそに、数日後、息子はすやすやと数時間外で寝るようになりました。すぐに寝ないときは家の周りを
散歩して、揺らしていると寝てくれます。こうして毎日外でのお昼寝が日課に。そして私たちは計画的に数時間の
自由時間を得られるようになりました。
ということで、乳母車はボディの部分を取り替えてチェアタイプにもなる、2歳くらいまで使えるものを買うよう
勧められました。私たちが買ったのはさらに車のチャイルドシートも設置できるというタイプのもの。これは車で買い物に
行くときに便利な機能で、意外に重宝しています。
(写真1=シートタイプ、2=チャイルドシート、3=寝かせるタイプ、乳母車。これらのボディ部分を付け替えて使います)
現在ではシートタイプに、別に買ったベビーバッグ(寝袋?)を取り付けて寒さ対策。今日も外で寝てくれていました。
外での昼寝も、実は寒いからこそできること。7月、20度以上に気温が上がったときはさすがに外で寝させるわけに行かず、
散歩に出ても、乳母車の中で暑くてよく泣きましたっけ‥。でもその後はチャイルドシートにのせて散歩に。これが涼しい
らしくご機嫌でした。蚊よけのネットをかぶせています。
しかしながら‥。これらを使えるのも少しの間。今後使わなくなったらどうしたものか。今すでに、寝かせるタイプは息子の
サイズに合わなくなってしまい、お蔵入り。私が荷車として使おうかな‥。怪しい?
『フィンランドで妊娠出産』をテーマに書き始めて今回で6回目、このテーマは一旦これで最終回にしようと思います。
次回からはテーマをがらっと変えて、Aika Felt Worksとしてずっとやってみたかった、ネットを介しての商品開発を、
ブログ:http://www.facebook.com/pages/Aika-Felt-Works/159685277426341
twiter:http://twitter.com/#!/AikaFeltWorksなどを連携して行って行きたいと思います。
年末の完成を目標に、ラップトップケースを開発しようと計画中ですが、どうなることやら‥?
5月にオスロで開催された、東日本大震災の被災地のためのチャリティ・イベント "Posters for Japan - 100 ting til ettertanke (Posters for Japan -100のこと 再考)" の東京展が、10月28日から始まる東京グラフィックパスポート2011で開催されます。
※Posters for Japan プロジェクトは、ノルウェー在住の日本人を中心とする有志グループ「Støttegruppe for Nordøst-Japan (東日本大震災支援グループ)」が立ち上げたプロジェクトです。
被災者への思いやりを、ノルウェーと日本を中心とする世界の106人のアーティスト、クリエイター、デザイナー、建築家がそれぞれのメッセージを込めてポスターの形に表現し、来場者に購入してもらおう、というもの。この趣旨に賛同し、ノルウェーデザインのハブとして知られるDogA(ノルウェーデザイン建築センター)が会場を提供しました。オープニングには800名が詰めかけ、被災地の小学校にランドセルを贈る活動を行ったセーブザチルドレン・ノルウェーのフィリップ・クラブツリー(Philip Crabtree)氏が、訪れた被災地の様子などを語りました。ポスターは一枚500ノルウェークローネ(約7千円)で販売され、売り上げは被災地の為に活動する日本のNPO団体や、ローカルに支援する小さな団体などに寄付されました。また、同時に開催された子どものためのワークショップで書かれたメッセージが、仙台市、石巻市、相馬郡新地町の小学校へ届けられました。
今回の東京展ではノルウェーの作家を中心とする60の作品が展示・販売され、売り上げは全額が、被災地の子ども支援のための「ハタチ基金」と、被災地の写真洗浄・複写を行う「日本社会情報学会 思い出サルベージプロジェクト」に寄付されます。
ヴィジュアル・コミュニケーションの一大イベントである東京グラフィックパスポートでの展示は、作家が被災地に寄せた思いを来場者に感じていただくと共に、現代ノルウェーのグラフィックアートを広くご紹介する場となります。
POSTERS FOR JAPAN - 100 TING TIL ETTERTANKE
(Posters for Japan- 100のこと 再考)
会 期:10月28日(木)~31日(月)11:00-19:00 最終日は16:00まで、入場無料
会 場:3331Arts Chiyoda
千代田区外神田6-11-4
主 催:Støttegruppe for Nordøst-Japan (東日本大震災支援グループ)
協 力:東京グラフィックパスポート、ノルウェー王国大使館
協 賛:Allkopi、Roros Tweed (ロロスツイード)
■ 写真: So Takahashi
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2011年10月2日〜10月7日まで角川シネマ有楽町にて「フィンランド映画祭2011」が開催されます。
フィンランド映画祭は、日本とフィンランドの修好90周年を記念し開催されたイベントで、今年で3回目を迎えます。今回の上映作品は、ラップランド・オデッセイ(2010, ドメ・カルコスキ監督), グッド・サン(2011, ザイダ・バリルート監督), プリンセス(2010, アルト・ハロネン監督), マダム・ヘッラ (2010, ユハ・ヴオリヨキ) , レア・エクスポーツ (2010, ヤルマリ・ヘランデル監督)の選りすぐりの最新作5作品 が上映されます。
また、ドメ・カルコスキ監督とザイダ・バリルート監督の来日も決定、ティーチインイベントも予定されているので、是非この機会にフィンランド映画の魅力に触れください。
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ノルウェー夢ネット が主催する イベント 第52回「日本で見つけるノルウェー」が開催されます。このサロンは、ノルウェーについての様々なトピックを取り上げることにより、日本の皆様に広くノルウェーを知っていただくことを目的として2ヶ月に一度開催されています。
今回のテーマは「日本で見つけるノルウェー~NCCJ専務理事ミカールさんに聞く~」です。皆さんは日本に住んでいて、ノルウェーの製品や会社を目にすることはありますか?ノルウェーサーモン?他にはどうでしょう?今回のサロンでは、在日ノルウェー商工会議所(NCCJ)で日本とノルウェーをつなぐ仕事をされているミカールさんによる”ノルウェー発見の方法”についてのトークをお届けいたします。
講師: 青木順子(ノルウェー語翻訳・講師 ノルウェー夢ネット代表)
ミカール・ルイス・ベルグ Michal Louis Berg (在日ノルウェー商工会議所(NCCJ)専務理事)
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主催: ノルウェー夢ネット http://www.norway-yumenet.com
後援: フィンツアー http://www.nordic.co.jp
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インターネットのライセンス(著作権)を学びながら参加するオープンコンペティション開催。
クリエイターが自由に、安心して活動できる「オープンな未来」をグラフィックで表現しよう!
2011年9月、ポーランドのワルシャワで開催される、インターネットコンテンツのライセンスと
オープンカルチャーについて話し合う世界最大のカンファレンス
「クリエイティブ・コモンズ グローバルサミット」のポスターを募集します。
このコンペティションに参加することで、インターネットにおける著作権のありかたや、
クリエイターひとりひとりの可能性を大きく飛躍させる「オープン・カルチャー」への理解が深まるはず。
そして、採用されれば、世界70カ国で使用されているクリエイティブ・コモンズのネットワークを通じて、
あなたの作品が世界の大舞台で紹介されます。
インターネット著作権を学びながら、世界に作品を発信できるこのコンペティションに、ぜひご参加ください。
■テーマ
『Powering an Open Future (オープンな未来への原動力)』
インターネット上でオープンに共有されるクリエイティブがもたらす未来の姿を、
自由なグラフィックイメージによって表現し、サミットのロゴと組み合わせたポスターを作ってください。
■募集期間
2011年8月5日(金)~8月22日(月)
■特典
・「クリエイティブ・コモンズ グローバルサミット」で紹介
・ ワルシャワのプロフェッショナルの印刷業者がプリントアウトしたポスターをプレゼント
■応募資格
不問
■応募方法
提出物等、詳細は下記ホームページを参照ください
http://www.loftwork.com/blog/pickup/ccsummit2011-poster/
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息子を産んで、もう5ヶ月が過ぎました。産後、私にかなりの出血があり、朦朧とした状態で始まった育児。
生まれたばかりのぐにゃぐにゃの赤ちゃんを抱っこすることや、オムツを換えることすら初めてのことで、
『こんなんでいいのかしら?』とおろおろの毎日でした。夜中の授乳は特に心細くて、外国で真夜中に息子と
二人きり、ゲップがしたくて苦しいのか、まだお腹がすいてて足りないのか、じたばた泣いて苦しそうな
赤ん坊を抱いて、私の気持ちもじたばたしていました。
ところが、これも回数を重ねると要領がわかってくるものですね。慣れることが大事。こんな風に書いたら
怒られるかもしれませんが、出産も育児も、スポーツみたいだなと思います。例えばスキーを初めてやるとして、
やる前から“滑れるかしら”、“怪我しないかしら”、“長続きするかしら”などと、あれこれ悩んでも意味が
ないですよね?とにかくやってみて、失敗したりうまくいったりして体で覚えていくもの。悩み始めるのはある程度
できるようになってからです。例えば子供を育てる資格があるとかないとかって、育てる前に悩むのは、スキーを
やる資格があるかないか、やる前に問うのと同じぐらい愚問のような気がするのです。今の私に育児で必要なのは、
とにかく夜中に起きる、抱っこをする、笑いかけることのできる身体、それを続ける体力。誰にも同じように子育てを
する資質はあるのだと思うようになりました。
さて、今回は少し赤ちゃんにまつわるモノの話を。
赤ちゃんの成長は早い、とは知っていましたが、こんなに急速だとは‥。生まれたばかりのころのベビー服の
サイズは50センチ。これが、一ヶ月で着れなくなってしまいました。友人らから教えられていた通り、赤ちゃん
ってよく吐くので、一日に何度も着替えが必要で(午前中に四回が今のところ最高記録)、そうなるとロンパース
1サイズだけで少なくとも6,7枚ないと間に合いません。ラッキーなことに、衣服は夫の妹に生まれた赤ちゃんの
お下がりをもらえることになって、私達は数着足りなかったものを買い足すだけで、これまでほとんど何も買って
いないのですが、これらをすべて買っていたらかなりの出費でした。
そんな中、違う人からのお下がりが。
これは、夫が赤ん坊の頃着ていたベビー服。なんと37年前に着ていた夫からのお下がりです。私がこのベビー服を
初めて見たのは夫と暮らし始めたころで、クローゼットの中に無造作につっこまれていました。
『??‥‥なんでベビー服が彼のクローゼットに?』と不思議に思い聞いてみると、それは彼が赤ちゃんの時
着せられていたもので、彼の母親がずっと大切に保管して、彼が一人暮らしを始める時に、一緒に持って行って
と渡され、何度も引越しを繰り返す間もずっと彼のクローゼットにしまわれ、彼とともに時を過ごしてきた服
なのでした。
ちょっと感動して、できればこの服を私達の子供に着せたいと思うようになりました。
だけど、そんなにうまく物事はまわっていきません。それから数年、私達に子供は授からず、どうも不妊らしい
ということがわかり、外で赤ちゃん連れの母親を見かけては辛い気持ちになったり、友人に子供が授かっては
複雑な感情に苛立ったり、でもあきらめもつきかけ、歳をとり、4年が過ぎた頃、夫の妹に男の子が誕生しました。
そして夫は、あっさりそのベビー服を甥にあげてしまったのです。
『いつまでも着られないまま、しまわれていてもしょうがないものね』、と自分に言い聞かせ、夫のお下がりの
ベビー服を着た甥の写真を眺めて、私はやっぱりちょっと傷ついていました。
あきらめがついて、もういいや、私には仕事があるし、夫と二人で中古の家を買って、自分達で手を入れて、
時間をかけて好きな空間を作って、そうやって暮らしていこうと決心し、いろいろ物件を見てまわっていた
ときに、私達に子供が授かりました。
夫の妹は、私が子供を待ち望んでいたこと、夫のお下がりのベビー服を自分の子供に着せたいと思っていたことを、
知っていたようでした。甥を抱っこした義理の妹は、そのベビー服を甥に持たせて、『妊娠おめでとう!貸して
くれてありがとうね』と、私達に微笑みながら返してくれたのでした。
そうやって私達夫婦、それから義理の妹家族の間にずっと一緒にあったベビー服は、私の息子が使い、それも
もう小さくなって着れなくなって、今は夫が作った額縁のなかに納められ、私達の寝室に飾られています。
このベビー服、よく見ると、胸のアップリケはどうも彼の母親が手縫いでつけたもののよう(彼女は裁縫が
あまり得意ではないので、その仕事を見ていると微笑ましい)。姑が夫を産んだのは20歳で、姑夫婦は一軒家の
2階を間借りして、小さな赤ん坊だった夫を抱えて暮らしていたのでした。
モノは言葉を話しはしませんが、私達のそばにあって一緒に時間を重ねて行きます。モノが人の気持ちを波立たせ
たり、しみじみとした喜びを与えてくれたり、それを取り巻く人々によって大事な記憶の形となります。
使わなくなったら置き場に困るのが現実ですが、夫の両親はこのベビー服以外にも、いろいろなモノをずっと
大事に保管してきました。
夫が使った初めてのフォークとナイフ。
夫が使っていたおもちゃ。沢山できた傷が、私達の息子によってまた増やされていくのが楽しみです。
これは赤ちゃんの成長記録のダイアリー。身長、体重、寝返りをうてた日、初めて話したことばなどを記入するのですが、
夫が赤ちゃんのころにつけられていたのと同じダイアリーが、未だに売られていて、それを息子の誕生祝いにもらいました。
版を重ねて、何十年も売られ続けているんですね。右の古いほう、そしてその下にあるのが夫の成長記録です。
最後にひとつだけ。
待ち望んでいるのに、子供が授からないご夫婦のみなさんに、どうか、小さな命がさずかりますように。
私達に訪れた偶然が、起こりますように。
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小原里美
おばら・さとみ
1975年東京生まれ
東京ビジュアルアーツ在学中に森山大道氏に師事。1996年卒業。
キャノン写真新世紀・第19、20、22、23、24回佳作
2001年度奨励賞受賞
コニカ(現コニカミノルタ)フォトプレミオ入選
「ジャポニスム。」展
(コニカプラザ 2002年)
「カーテン」展
(プレイスM 2005年)
「ただいま」展
(プレイスM 2006年)
「スウェーデン」展
(プレイスM 2007年)
「サンダルウッド」展
(ギャラリー蒼穹舎 2008年)
「インカローズ」展
(ギャラリーニエプス 2008年)
「スウェーデン」展
(コニカミノルタプラザ 2009年)
「モルダバイド」展
(プレイスM 2009年)
「Ahe'hee」展
(蒼穹舎 2010年)
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ノルウェー夢ネット が主催する 第51回「ノルウェーについて学ぶサロン」が開催されます。
このサロンは、ノルウェーについての様々なトピックを取り上げることにより、日本の皆様に広くノルウェーを知っていただくことを目的として2ヶ月に一度開催されています。
今回のテーマは初夏に催行されたノルウェーを楽しむツアーで出会った、若い夫婦、シングルマザー、高齢者の方々の事例を中心に、ノルウェー人の豊かなライフスタイルの一端をご紹介いたします。 「誰もが生きやすい社会」を可能にするノルウェーという国のしくみや、ノルウェー人の思考の特徴にも迫ります。
さらに、ツアー中に撮影した数々の写真から、ノルウェーの自然や街角の風景を解説つきでお楽しみください。
そして、今回のワンポイントノルウェー語レッスンは「家族について尋ねる」です。
現在、受講者募集中。皆さまのご参加をお待ちしております。
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これまで北欧で買い付けしてきたヴィンテージアイテムを一堂に集め販売する貴重な機会です。
また本展示会では、ステンドグラス作家のdonaによる作品も展示販売いたします。
北欧で買い付けたものの、輸送中に割れてしまった陶器やガラスたちをdonaが新たな作品に仕上げています。
ヴィンテージアイテムと一緒に破損してしまった陶器やグラスを使ったdonaの作品も
展示販売いたします。こちらもどうぞお楽しみに。
【donaとは…】
東京の三軒茶屋にあるアトリエで、
ステンドグラス作品を作り続けている2人組のユニット”DONA”
北欧で買い付けたものの、輸送中に割れてしまった陶器やガラスたち。。
がっくりしながらDONAさんに話していたところ、
なんとっ見事にガラスと組み合わせて新しい作品を作ってくださいました!
これがステキで。
ガラスを通してうつる影もキレイ。
違った楽しみ方が広がります。
今回、こうした作品+彼女たちオリジナルのステンドグラスを使った
オブジェやアクセサリーの展示販売をいたします。
ぜひこの機会にお越しください!
krone fus 店主・澤口
陳列予定のアイテム:
C&S・プレート類⇒アラビアはRuija、Ruska、Spektri、Baju、Krokus、Faenzaなどなど。
ナベ・ポット類⇒フィネルのAnttiポット(茶、赤、黄)、ホーローボウル(青、緑、赤)、VEGETAボウル、片手ナベなどなど。
ガラス類⇒ヌータヤルヴィのfaunaボウル・ピッチャー・コブレット・ボトル・ショットグラス、Floraタンブラー、ボウルなどなど。
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被災地に”お金を送りたい”と”北欧好きを楽しませたい”両方が叶うイベント「チャリティーフリマ」が開催されます。
企業、ショップ、個人から広くチャリティー品を募り、北欧ファンに楽しく買い物をしてもらい、収益金すべてを義捐金として、日本赤十字社を通して被災地へ寄付します。
東北応援(とうほくおうえん)という言葉の中に、実は北欧(ほくおう)という単語が隠されています。
ぜひ、北欧パワーで被災地を応援しましょう!!
主 催:Tavatabito × LIFE AND BOOKS
協 力:Natural Laundry / AQUAVIT JAPAN
寄付先:日本赤十字社
【出品企業・個人一覧】
北陸製菓株式会社
小泉隆
キルップトリ
高原のパンやさん
VOIKUKKA
poro珈琲
krone
Mies
(有)メ・トムテン
Aika Felt Works
高橋絵里香
イラストレータ ナシエ
poutapilvi(ポウタピルヴィ)
Fukuya
Rolfs Plads
Lame☆trap
KUPPI
共信商事㈱ サンタクロース事務局
E.OCT㈱
北欧雑貨 空
Yuminica Works
kaffe,antik markka
被災地応援プロジェクト 仙川でごはん!
le petit bourgeon (ル プティ ブルジョン)
北欧雑貨
ラクシアトレード
Crossed Lines
MUSHROOM APARTMENT
Friend of Mine Records
北欧雑貨店 ピエニ・マトカ
菱木晃子
roverdover peco
koloni
スウェーデンインポートオフィス
Mi* 828516
Suomikauupa.fi
プロダクション・エイシア
BM Trading
NATURAL LAUNDRY
AQUAVIT JAPAN
Life and Books
tavatabito
スノーコレクティブ
群馬県立近代美術館にて「風のように、光のように ノルウェーと日本のテキスタイル・アート」展が開催されます。
この展覧会は、ノルウェーと日本の現代テキスタイル作家たちが、相互の交流を通して作品を制作するプロジェクトの成果をご紹介するものです。アニケン・アムンセンと上野真知子、エヴァ・ショルベルグと川井由夏、ガブリエッラ・ヨーランソンと島田清徳、3つのペアを組んだ6名の作家が、互いの国を訪れ、対話を重ね、作品制作に取り組みました。
布、ミラーシート、麻繊維などを素材としたこれらの作品は、織る、編む、巻くといった技法で、思いがけない形や姿を見せ、どこにもない空間を創り出しています。2つの国の自然や文化、そしてその出会いによって育まれる芸術の可能性に思いを馳せながら、爽やかな風のように、きらきらと反射する光のように、私たちを包み込む作品の魅力をぜひご堪能ください。
関連イベント
http://www.mmag.gsn.ed.jp/art-event/textile.htm
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